ギリシャの風景
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ギリシャの医学部進学ガイド

EU

ギリシャ(ギリシャ共和国)は南欧・バルカン半島南部に位置するEU加盟国(1981年加盟)で、シェンゲン協定にも参加(2000年)している。首都はアテネ、通貨はユーロ(€)、公用語はギリシャ語。古代から医学・哲学の発祥地として知られ、現代でも複数の国立大学が外国人向け英語医学プログラムを提供している。

日本人の医学部志望者にとって、ギリシャ最大の魅力は「EU圏内で英語のみで医師免許取得を目指せるコストパフォーマンス」にある。年間学費は€12,000〜€17,000程度と、ハンガリーやチェコの主要校よりやや安め。気候は地中海性で温暖であり、生活費もEU主要都市と比較して低めに抑えられる。

一方で、英語コースであっても臨床実習や日常生活ではギリシャ語の習熟が実質的に求められる場面が多く、入学後のギリシャ語学習は不可欠と考えておくべきである。治安面は概ね安定しているが、アテネ市内の観光地では観光客を狙ったスリ・置き引きが報告されており注意が必要。卒業後の日本での医師免許取得には別途手続きが必要となる。

大学
5校
出願実績
0件
学費
英語プログラム(外国人向け)€12,000〜€17,000 / 年が目安。AUTH・テッサリア・パトラスは€12,000 / 年(公式確認済み)。アテネ大学は€13,000 / 年の情報あり(要公式再確認)。
授業言語
英語コース中心(外国人向け Medical Degree English Program)。臨床実習・日常生活に備えたギリシャ語の履修が事実上必要。

医学部教育の概況

【教育制度・年限】 ギリシャの医学部は6年制(12セメスター・360 ECTS)が標準。前半3年が基礎医学、後半3年が臨床実習を中心とする構成が多い。国立大学が中心で、私立医学部は原則存在しない。

【英語プログラム】 外国人(非ギリシャ語話者)向けに複数の国立大学が英語医学プログラム(Medical Degree English Program)を開設している。主要校と学費の目安は以下のとおり(2025年度時点・公式確認済み情報を優先)。

  • アリストテレス大学テッサロニキ(AUTH):€12,000 / 年、定員60名(外国人枠)、IELTS 6.0 / TOEFL 79以上が要件(出典:aristotlemedical.edu.gr)
  • テッサリア大学:€12,000 / 年(出典:medical.edu.gr)
  • パトラス大学:€12,000 / 年、6年・360 ECTS(出典:studyingreece.edu.gr)
  • アテネ大学(NKUA):€13,000 / 年の情報あり(出典:Greek News Agenda)。2026-2027年度の公式学費ページ(medicen.uoa.gr)は取得エラーのため、出願前に公式から続報確認が必要
  • クレタ大学:€12,000〜€16,000前後の情報あり(公式ページ再確認が必要)

【授業言語と現地語】 英語プログラムでは講義・試験は英語で行われるが、臨床実習での患者対応や病院スタッフとのコミュニケーション、地域生活においてはギリシャ語の習得が事実上必要となる。多くの大学でギリシャ語授業を履修させる仕組みが設けられている。

【入試・選考】 書類審査・英語力証明(IELTS/TOEFL等)・面接の組み合わせが主流。大学独自試験を免除している場合もある。

【進級・留年制度】 ギリシャ国立大学の医学部は絶対評価制をとる大学が多く、各科目の合格基準(多くは10点満点中5点以上)を満たせば進級できる。ただし再試験・補講の回数制限や、臨床年次への進級条件(基礎科目の全単位取得)が課される場合があり、留年・延年は珍しくない。英語プログラムの具体的な進級規定は大学ごとに異なるため、各校の学生ハンドブックで確認すること。

【生活費の目安(月額)】

  • 家賃:アテネ€400〜700(郊外・シェア)、テッサロニキ€300〜500
  • 食費:自炊中心で€200〜300程度
  • 交通費:公共交通月額€30〜50程度
  • 光熱費・通信費:€50〜100程度 合計:月€700〜1,200程度が目安(都市・生活スタイルにより変動)

医師ライセンス・卒後パス

【ギリシャ国内での医師免許】 6年間のプログラムを修了し学位(MD相当)を取得後、ギリシャ国内での医師免許(Medical License)の取得にはギリシャ医師会(Iatric Association)への登録が必要。英語プログラム卒業生も同一の手続きを経ることになるが、語学要件等の詳細は在学中に各大学のキャリアサポートに確認すること。

【EU圏内での承認】 ギリシャはEU加盟国のため、EU内で取得した医師免許はEU専門職資格相互承認指令(Directive 2005/36/EC)の対象となり、他のEU加盟国での承認手続きが可能。ただし各国独自の語学試験・手続きが別途必要となる場合がある。

【日本での医師免許取得】 日本で医師として勤務するためには、厚生労働省による外国医師免許に基づく日本医師免許の取得手続きが必要。具体的には、①外国医師免許の認定申請(厚労省)、②医師国家試験の受験資格審査、③日本の医師国家試験(日本語での筆記試験)合格、という流れとなる。なお、EU圏の大学卒業であっても日本の国家試験受験資格が自動的に付与されるわけではなく、学位・カリキュラムの審査を経る必要がある。出願前に厚生労働省の最新ガイドラインを必ず確認すること。

ビザ・滞在の注意点

日本国籍保持者がギリシャで6年間修学する場合、学生ビザ(国家ビザ / Type D)の取得が必要。シェンゲン協定加盟国のため、短期滞在(90日以内)はビザ不要だが、それを超える場合は入学許可書・財政証明・健康保険等を揃えてギリシャ大使館(在東京)でのビザ申請が必要となる。 滞在許可(Residence Permit)は入国後、ギリシャ国内の移民局(出入国局)で申請する。更新手続きが毎年度必要になる場合が多い。 就労については、学生ビザ保持者は週20時間以内のアルバイトが原則認められているが、規制内容は変更されることがあるため、渡航前に在日ギリシャ大使館および現地の最新規則を確認すること。

ギリシャの大学

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